「冷蔵庫の機能にはどんなものがあるの?」「選び方のポイントは?」大きい出費となる冷蔵庫の買い物に、このような疑問を抱える方は多く見受けられます。
気軽に買い替えられるものではないため、買い物には慎重になりたいものですよね。
本記事では、冷蔵庫を買い替えるタイミングの時期や選び方のポイントに加え、2024年に注目されている便利機能について解説しています。
おすすめのメーカーやモデルについても紹介します。
冷蔵庫を買い替えるタイミングは?
使用環境や使用方法でも異なりますが、冷蔵庫を買い替えるタイミングは購入から10〜15年が目安です。
15年以上使用している家庭も少なくありませんが、メーカーの保証期間を超えてしまうと修理できなくなる場合がほとんどです。
庫内温度のムラや、音がうるさかったりと異常が出てきたら、買い替えを検討しましょう。
ちなみに、内閣府では消費動向調査を実施しており、冷蔵庫の使用年数は平均して12.9年と報告されました(2021年調査結果)。
冷蔵庫を選ぶポイントは?
気軽に買い替えられるものではない冷蔵庫選びには、慎重になりたいものです。
製品を選ぶときには、次のポイントに気をつけましょう。
家族の構成人数や部屋のレイアウト、ライフスタイルによってそれぞれの家庭に適しているモデルは変わってきます。
容量の大きさで選ぶ
冷蔵庫を選ぶときには、まず容量の大きさをチェックしましょう。
家族の人数に合わせた容量を選ばなければ、食材が思うように保存できず不便に感じてしまいます。
2人暮らしであれば200〜400Lの容量が適しています。
外食が多ければ200Lでも充分ですが、自炊が多ければ300Lあったほうが安心です。3~4人家族であれば、400〜500Lがおすすめです。
買いだめや作り置きが多い家庭でも余裕をもって使用できるでしょう。
5人家族以上であれば500Lの容量を目安に選ぶのがおすすめです。
適切な容量は家族人数✕70L+常備食材分100L+予備スペース分70Lで算出できます。
この計算方法は目安のひとつなので、まとめ買いが多ければ算出した容量よりも大きいものを選びましょう。
冷蔵庫のサイズで選ぶ
容量だけではなく、冷蔵庫本体のサイズも確認しましょう。
サイズは商品紹介のスペック項目やカタログに記載されています。
設置場所だけではなく、搬入経路も加味してサイズをチェックしなければなりません。
冷蔵庫を置くときには、天井から30cm以上、左右2cm以上、背面6cm以上のスペースが必要です。
冷蔵庫本体だけではなく、ドアや引き出しの開閉スペースも確保しましょう。
設置場所はコンセントが届く位置、置く場所が水平で床が丈夫であること、風通しのいいところが適しています。
冷蔵庫のドアの開き方で選ぶ
ストレスなく毎日使用できるように、冷蔵庫のドアの開き方も選ぶときの重要なポイントです。
ドアには観音開き、右開き、左開き、左右両開きの4つのタイプがあります。
利き手や壁の位置で選ぶと良いでしょう。
購入する前に実際にドアを開閉してスムーズに利用できるかをあらかじめチェックしておくと安心です。
ドアのタイプ | 特徴 |
---|---|
右開き | 右利きの人、冷蔵庫の右側に壁がある時におすすめ |
左開き | 左利きの人、冷蔵庫の左側に壁がある時におすすめ |
左右両開き | 利き手や置き場所を選ばない。レイアウトが変わっても対応できる |
観音開き | 別名:フレンチドア。片方のドアの開閉がほとんどのため、冷気が逃げにくい |
冷凍室と野菜室の場所で選ぶ
冷蔵庫のモデルによって冷凍室と野菜室の位置が変わるので、ライフスタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。
冷凍食品を頻繁に活用する家庭や、つくりおき食材を冷凍保存することが多い家庭は冷凍室が真ん中にあると便利です。
食材の整理がしやすく取り出しやすくなります。
省エネ性が高くなるのも特徴です。
野菜を多く保存する家庭は、野菜室が中央にあると野菜の整理がしやすくなります。
手軽に整理できると、鮮度の良いうちに使い切りやすくなるでしょう。
省エネ機能で選ぶ
365日フル稼働している冷蔵庫で気になるのが電気代です。
電気代が気になる家庭は省エネ機能もポイントに抑えましょう。
省エネ機能を製品ごとに比較するポイントは、年間消費電力量と省エネ基準達成率の2点です。
年間消費電力量の数字が小さいほど、省エネ性が高いと言えます。
省エネ基準達成率は各製品ごとに表記されています。省エネ法で定めた目標の達成率を定めたものです。
省エネにこだわる場合、達成率100%以上の製品を選びましょう。
年間消費電力量と省エネ基準達成率は店頭だけではなく、カタログや商品説明書で確認できます。
年間消費電力量✕31円/kWh(2022年発表の目安単価)で1年間の電気代の目安がわかります。
デザインで選ぶ
冷蔵庫はキッチン家電の中でも存在感があります。
インテリアにこだわっている場合には、カラーやデザインを重視して選ぶのもおすすめです。
他の家電とカラーを統一させたり、壁の色に合わせたりするとインテリアにもマッチします。
白物家電と呼ばれていますが、スタイリッシュ系のものからナチュラル系のものまでバリエーションも豊富です。
こだわり機能で選ぶ
冷蔵庫を選ぶときには、各メーカー独自の機能から選ぶのもおすすめです。
パナソニック独自技術である「ナノイーX」は脱臭・除菌機能があり庫内の清潔感を保ちます。
解凍しなくても食材を切れる「切れちゃう瞬冷凍A.I」は三菱特有の機能のひとつです。
日立では「真空チルド」という食品の酸化を抑える機能が注目されています。
2024年最新機能も要チェック!
より便利に、そしてよりエコな家電となるように各メーカー、新機能を生み出し続けています。
いま注目されている最新機能をピックアップしてみました。
搭載されているAIと連動することで、家事をサポートしてくれたり省エネにつなげられたりとさまざまなメリットをもたらします。
便利な機能を求めている人は最新機能もチェックしましょう。
出先で冷蔵庫の中身をチェック
「買ってきた食材がダブっていた」「食材を買い忘れてしまった」というような経験は誰しもあるでしょう。
日立 R-HXCC54Sやパナソニック NR-F53CV1は、そんな経験を解消するために室内の在庫を映せるカメラが搭載されています。
庫内の在庫は出先でも確認できるため、食材の買い物も無駄なく行えます。
さらに、パナソニック NR-F53CV1は庫内の食材をリスト化して、早く使ったほうがいい食材から組み合わせたレシピを提案する機能も搭載されています。
アプリや無線LANと連携してさらに省エネ
省エネもいま注目されている機能のひとつです。
環境問題や電気代高騰なども相まって、この先も各メーカー・各家電において重視されるポイントとなるでしょう。
シャープ SJ-MF55Mには「つないでもっと節電」機能が搭載されています。
気象情報や生活パターンに合わせて省エネ運転を行う最新機能です。
スピーカーで家事をサポート
東芝VEGETA FZSシリーズには、スピーカーが搭載されています。
給水タンクの水補充を忘れてしまったり、ドアが閉まっていなかったりしたときに音声でお知らせしてくれるため便利です。
スマホとBluetoothをつなげれば、音楽を聴きながらキッチンに立てます。
日常の生活がより便利に、より楽しくなりそうです。
使いかけの野菜を鮮度良く保存
食材ロスを少なくできる機能が誕生しています。
東芝 VEGETA FZSシリーズの「ミストチャージユニット」は野菜室の湿度を約95%以上に保ちます。
同シリーズに搭載されている「使い切り野菜BOX」も便利機能のひとつです。
BOX内の水分を適切にコントロールするため、使いかけの野菜をそのままBOX内に入れても鮮度を保ちます。
ラップやキッチンペーパーで野菜を包む手間も省けるため、とても便利です。
冷蔵庫のおすすめメーカーは?
日々進化している家電製品。
各メーカーから、より快適な生活をサポートするための機能を搭載した製品が発表されています。
ここでは、2024年版の冷蔵庫でおすすめのメーカーを紹介します。
各メーカーの特徴を事前に把握しておくと選びやすくなるでしょう。
東芝(TOSHIBA)
東芝は1930年に電気冷蔵庫を完成させた白物家電のパイオニア的存在です。
生活に寄り添った「あったら便利だな」という機能を取り入れています。
東芝の代表的なシリーズが「ベジータ(VEGETA)」です。
このモデルは野菜室の湿度を約95%に保ち、エチレンガスの分解機能など野菜保存にこだわっています。
両手がふさがっていてもドアに触れるだけでドアを開けられるタッチオープン機能が搭載されたモデルもあります。
三菱(MITSUBISHI)
三菱の冷蔵庫機能で代表的なものが「切れちゃう瞬間冷凍A.I」です。
完全に凍らせないため、肉や魚も必要分だけ取り出せるようになります。
棚の高さやポケットの仕切りをカスタマイズできるモデルは、まとめ買いしたときにも便利です。
「全室独立おまかせAI」はAIが使用頻度や使用する時間帯を学習し、部屋ごとに温度調整をするため省エネ機能を求めているときにおすすめです。
パナソニック(Panasonic)
スタイリッシュなデザインが多く、見た目にこだわりたい人におすすめのメーカーです。
買い忘れや食べ過ぎ防止をお知らせする「ストックマネージャー機能」は毎日の家事をサポートします。
注目したいのが「ナノイーX」というパナソニック独自技術です。
菌の繁殖を抑えられるため、清潔な庫内で食品を保存できます。
スマホと連携させて適切な運転ができる機能も画期的です。
日立(HITACHI)
日立は1910年創業の老舗メーカーです。
日常の使いやすさを追求した機能が多く搭載されています。
「日立冷蔵庫コンシェルジュアプリ」はスマホと連携させて庫内をチェックできたり、消費期間の管理ができたりします。
野菜から出るエチレンガスを分解させ呼吸を抑えて鮮度を保つ「新鮮スリーブ野菜室機能」や「まるごとチルド」などが搭載されたモデルは、食材の鮮度維持を求めている人におすすめです。
シャープ(SHARP)
便利な機能を求めている人におすすめのメーカーがシャープです。
このメーカーで注目したいのがシャープ独自のイオン技術「プラズマクラスター」。
庫内に浮遊・付着している菌を除去し食材の劣化を防ぎます。
「どっちもドア」が搭載されているモデルは左右どちらからも開けられるため、キッチンスペースを広く確保できないときに便利です。
会話することで特売情報や献立を教えてくれるAI機能を搭載したモデルも発売されています。
2024年版 おすすめ冷蔵庫6選
最後に、2024年版おすすめの冷蔵庫を紹介します。
毎日使うものだからこそ妥協なく選ぶ必要があります。
製品スペックも合わせて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
東芝 TOSHIBA GR-W510FZ-ZH
野菜のまとめ買いが多い家庭におすすめなのが、野菜室が中央にある東芝のGR-W510FZ-ZHです。
搭載されている「使い切りBOX」はラップに包まなくてもそのまま保存できます。
使いかけの野菜の鮮度を保てる便利な機能です。
このモデルのチルドルームは2段になっているため、収納しやすく視認性も高くなっています。
両手が塞がっていてもドアを開けられるタッチオープンなど、あったら便利だなという機能が備えられているモデルです。
庫内容量 | 508L |
---|---|
ドアタイプ | フレンチドア |
省エネ基準達成率 | 105% |
年間電気代 | 約7,160円 |
東芝 TOSHIBA GR-W470GZ-UC
電気代が気になる家庭におすすめなのが、東芝のGR-W470GZ-UCです。
搭載されている「かってにエコ」「カスタムモード」が節電をサポートします。
3段階設定が可能となるカスタムモードは最大30%の節電ができます。
このモデルに搭載されている湿度95%以上を保つミストチャージ機能は、1日に20回以上冷気を庫内に送り野菜の鮮度を保ちます。
IoLIFEアプリと連動すれば、食材管理やレシピ検索、音声リマインダーの便利機能も利用可能です。
庫内容量 | 465L |
---|---|
ドアタイプ | 右開き |
省エネ基準達成率 | 107% |
年間電気代 | 約6,830円 |
三菱 MITSUBISHI MR-WZ50K-C
作り置き食材やまとめ買いが多い家庭におすすめなのが、三菱のMR-WZ50K-Cです。
冷凍室が中央にあるため、作り置き食材の保存や取り出しもしやすくなります。
このモデルの魅力は、収納力にあります。
棚の高さも左右でカスタマイズできるため、庫内のデッドスペースも極力減らせるでしょう。
「切れちゃう瞬冷凍A.I」は解凍しなくてもサクサク切れるため、時短調理にもつながります。
庫内容量 | 495L |
---|---|
ドアタイプ | フレンチドア |
省エネ基準達成率 | 104% |
年間電気代 | 約8,153円 |
パナソニック Panasonic NR-E45PX1-N
食材の鮮度を重視したい家庭におすすめなのが、パナソニックのNR-E45PX1-Nです。
搭載されている「微凍結パーシャル」は作り置き食材、肉、魚の鮮度を保った状態で保存します。
微凍結なので使用するときも、そのまま食べる分だけの取り分けや調理が可能です。
パナソニック独自機能「ナノイーX」により、庫内の清潔感を保てるのもこのモデルの魅力です。
「Live Pantry」アプリと連携すれば、扉の閉め忘れや給水タンクの補充忘れが防げます。
庫内容量 | 450L |
---|---|
ドアタイプ | 右開き |
省エネ基準達成率 | 100% |
年間電気代 | 約7,100円 |
三菱 MITSUBISHI MR-MZ54K-H
インテリア重視で選びたい家庭におすすめなのが、三菱のMR-MZ54K-Hです。
2022年度にグッドデザイン賞を受賞しているこのモデルは、インテリアにも馴染むカラーも魅力のひとつとなります。
野菜室で採用している3色LEDが、保存している野菜のビタミンCを増量します。
鮮度と共に家族の健康にも気を使いたい家庭にもおすすめ。
搭載されている「切れちゃう瞬冷凍A.I」はまとめ買いや時短調理にも便利です。
庫内容量 | 540L |
---|---|
ドアタイプ | フレンチドア |
省エネ基準達成率 | 104% |
年間電気代 | 約7,450円 |
三菱 MITSUBISHI MR-C33K-W
冷凍庫は広いほうが良いと考えている家庭におすすめなのが、三菱のMR-C33K-Wです。
冷凍室の容量は80Lと、まとめ買いや作り置きが多いときにもストレスなく収納できます。
チルド室が2段となっているのも、このモデルのおすすめポイントです。
衛生面が気になったり、ニオイ移りが気になったりするときにも分けて収納できます。
ガラスシェルフや棚の取り外しも可能なため、メンテナンスも簡単です。
庫内容量 | 330L |
---|---|
ドアタイプ | 右開き |
省エネ基準達成率 | 97% |
年間電気代 | 約9,500円 |