冷蔵庫の後ろの隙間は必要?適切な設置方法とは

冷蔵庫の後ろの隙間は必要?適切な設置方法とは 生活家電・調理家電

冷蔵庫の後ろや左右横は、少し隙間を開けておくことを推奨します。

隙間を確保しておかないと、壁の汚れや変色、冷却効果の低下、騒音などにつながるケースがあるでしょう。

本記事では、冷蔵庫と壁の隙間を確保しないとどうなるのかを解説しているので、冷蔵庫の買い替えを検討している方は、適切なサイズを選ぶためにも参考にしてください。

冷蔵庫の後ろに隙間は必要?

冷蔵庫のモデルによっては、後ろに隙間を開けておくべきといわれています。

なぜなら、冷蔵庫の後ろには放熱する機能が搭載されているモデルがあり、放熱スペースを確保しておかなくては放熱効率が低下してしまうからです。

しかし、最近販売されているモデルは、冷蔵庫の後ろに放熱する機能を搭載していないものもあるので、必ずしも後ろに隙間を確保しておかなくてはいけないというわけではありません。

とはいえ、冷蔵庫の後ろの隙間を確保しておくと良い理由は、放熱スペースの確保以外にさまざまなものがあります。

冷蔵庫と壁の隙間はどれくらい必要?

冷蔵庫と壁の隙間を確保するとき、どれくらいの隙間を開けておくべきかわからない方もいるでしょう。

冷蔵庫を買い替えるときは、設置するスペースや確保すべき隙間などから、適切なサイズを知るのがポイントです。

ここでは、冷蔵庫の後ろ・左右横・上部の3つの項目に分けて、どれくらいの隙間を開けておくべきかの目安をご紹介します。

後ろ

放熱する機能が冷蔵庫の後ろに搭載されていたり、冷蔵庫の後ろ側にコンセントがあったりする場合は、サイズに合わせて適切なスペースを確保する必要があります。

冷蔵庫の後ろの確保すべきスペースの目安は、下記の通りです。

  • 1ドアの場合:10cm以上
  • 2ドアの場合:7cm以上

冷蔵庫の上部に電子レンジやオーブントースターなどを乗せるときは、電子レンジなどの後ろから10cm以上スペースを確保しておくといいでしょう。

また、冷蔵庫の設置スペースが限られていて、後ろに隙間を開けると冷蔵庫が飛び出す形で設置されてしまうケースがあります。

冷蔵庫の後ろにコンセントがなく、放熱する機能が背面に搭載されていなければ、基本的に隙間を開けずに設置してもいいでしょう。

湿気やカビなどが気になり後ろの隙間を確保しておきたい場合は、設置スペースを正確に採寸して適切なサイズの冷蔵庫を選ぶのがポイントです。

左右横

冷蔵庫の左右横の確保すべきスペースの目安は、下記の通りです。

  • 1ドアの場合:左右2cm以上
  • 2ドアの場合:左右2cm以上
  • 3ドアの場合:0.5cm以上

湿気による結露やカビなどが気になるときは、壁から30cm以上離しておくといいでしょう。

また、冷蔵庫を壁に寄せて設置する際、ドアを全開にすることができるか考慮する必要があります。

3ドアの場合は、左右0.5cm以上隙間を開けておけばいいと先述しましたが、ドアが左右のどちらに向かって開くのか、全開にするためにはどれくらいのスペースが必要なのか、などのポイントに着目して隙間を調整しましょう。

上部

冷蔵庫の上部の確保すべきスペースの目安は、下記の通りです。

  • 1ドアの場合:10cm以上
  • 2ドアの場合:30cm以上
  • 3ドアの場合:5cm以上

冷蔵庫の上に電子レンジやオーブントースターなどを乗せる場合は、電子レンジなどの上部から10cm以上の隙間を確保しましょう。

冷蔵庫のモデルによっては、上部に電子レンジなどを置くことができないものもあります。

電子レンジやオーブントースターなどを設置したい方は、耐熱100度テーブルなどと記載されているモデルがおすすめです。

上部に置く家電の高さが高いほど、上部のスペースを広めに確保しなければいけません。

冷蔵庫の設置場所の高さが限られている場合は、あまり高さのない家電などを上部に置くようにするのがおすすめです。

冷蔵庫の隙間を確保しないとどうなる?

 
冷蔵庫の後ろに放熱する機能がついていないモデルもありますが、隙間を確保することでさまざまなメリットが得られる可能性があります。

ここでは、冷蔵庫の後ろや左右などの隙間を確保しないとどうなるのか6つの項目に分けて解説します。

振動音が気になる

冷蔵庫は経年劣化などが原因で振動する場合があり、壁との間に隙間を開けておかなければ、冷蔵庫の振動が壁に伝わってしまうケースがあるでしょう。

冷蔵庫のみの振動の場合は、キッチンと部屋が離れていれば音は気にならない場合が多いです。

しかし、冷蔵庫と壁がくっついていると、冷蔵庫の振動が壁を伝わり別の部屋にまで聞こえてしまうケースがあります。

振動音が大きくなると、生活面でストレスを抱えてしまうことにつながってしまうので、あらかじめ冷蔵庫と壁との間に隙間をつくっておくのがおすすめです。

壁が変色したり汚れたりする

冷蔵庫の後ろは、静電気が発生しやすいので、ほこりや油などを集めてられてしまいます。

ほこりや油などが溜まると、冷蔵庫の後ろが真っ黒になってしまい、壁にも汚れがつくおそれがあります。

冷蔵庫の後ろは見えないところであっても、引っ越しする際に退去費用に壁の清掃費用が加算されてしまうケースがあるので、賃貸の場合は隙間を開けておいたほうが安心でしょう。

冷却効果が低下する

冷蔵庫と壁の間に隙間がなかったり、ほこりが溜まったりすると、放熱する機能を妨げてしまう原因になります。

また、放熱する機能は冷却効果を上げることに直結するので、冷蔵庫と壁の間に隙間を確保するだけではなく、冷蔵庫周りを定期的に掃除して冷却効果を維持することが大切です。

電気代が上がる

冷蔵庫の後ろや左右の隙間を確保せずに設置すると、冷却効果が低下して、庫内が十分に冷えなくなってしまいます。

冷却効果が低下すると、頑張って庫内を冷やそうとするので、通常よりも余計な電力を使ってしまいます。

その結果、電気代が上がったり、冷蔵庫の寿命を縮めたりすることにつながりかねません。

近年、電気代の高騰が話題にもなっているので、電気代の節約のために冷蔵庫と壁の隙間をチェックしてみてはいかがでしょうか。

温度や湿気上昇によりカビが発生する

冷蔵庫と壁の間では、熱が放出されるので、温度や湿気が上昇しやすいです。

そのため、隙間を確保しておかなければ、高温多湿の環境になりカビが発生しやすくなります。

通気性をよくしてカビの発生を防ぐために、冷蔵庫と壁の間に隙間をつくるのがポイントです。

湿気上昇により害虫が発生する

冷蔵庫の後ろや左右に湿気が溜まると、カビだけではなく、ゴキブリなどの害虫が発生しやすいです。

害虫駆除のアイテムを設置するとともに、冷蔵庫と壁の間に隙間を開けて、害虫にとって暮らしにくい環境にするのがポイントです。

冷蔵庫と壁との隙間を有効活用する方法

冷蔵庫と壁に隙間を設けることは、さまざまなメリットにつながるものの、デットスペースとなりもったいないと感じる方もいるでしょう。

ここでは、冷蔵庫と壁との隙間を有効活用する方法を3つご紹介します。

キャスター付きの収納庫を隙間に設置する

キャスター付きの収納庫のなかには、幅が10cmほどの商品があります。

冷蔵庫と壁の隙間にフィットするキャスター付きの収納庫を活用すれば、デッドスペースを収納スペースとして使えるようになるでしょう。

幅が10cmほどのキャスター付きの収納庫は、調味料やキッチンアイテムなどを収納する際に便利です。

そのほか、フリーズドライ食品やレトルト食品、非常食なども収納できます。

備蓄食料などは、定期的に消費期限をチェックする必要があるので、冷蔵庫の横で管理するようになれば、確認忘れを防げる可能性があります。

白色や黒色などのシンプルな収納庫があるので、冷蔵庫の色と合ったものを選べば、インテリアとしても違和感なく設置が可能です。

マグネットバーやマグネットポケットを装着する

冷蔵庫にモデルによっては、側面にマグネットをくっつけられるものがほとんどです。

マグネットバーやマグネットポケットを冷蔵庫にくっつけるだけで、ラップやキッチンペーパーなどの収納場所として活用できます。

キッチン側に設置すると、調理中でも必要なときにサッと取り出せやすいので、料理にかかる時間を短縮できる可能性もあります。

また、マグネットバーやマグネットポケットは、100円ショップで手軽に購入できるので、費用をかけずに収納場所をつくりたい方におすすめです。

マグネットバーなどは、簡単に取り外すことができるので、定期的に掃除しやすい点も魅力です。

掃除用具を収納する

冷蔵庫と壁の隙間が数十cmも開いている場合は、ワイパーやモップなどの掃除用具を収納できます。

冷蔵庫を設置するキッチン周りは、油跳ねなどで床が汚れやすいので、手の届く場所に掃除用具があればすぐ掃除しやすいでしょう。

また、冷蔵庫と壁の隙間に掃除用具を収納しておけば、ほかの収納スペースを使わずに済むだけではなく、来客にも気づかれにくいメリットがあります。

人の目につきやすい場所に掃除用具をおくと生活感が出てしまいますが、冷蔵庫と壁の隙間を活用すると、ほかのインテリアの邪魔をすることなく収納が可能です。

最新の冷蔵庫は壁にくっつけても大丈夫?

従来の冷蔵庫は、後ろに放熱する機能が搭載されているものがほとんどでした。

しかし、最新のモデルでは、後ろではなく左右や上部に放熱する機能がついていたり、外見を考慮して内部に設置していたりする場合が見られます。

そのため、後ろの部分を壁にくっつけても問題がないものが多いです。

ここでは、放熱する場所別の特徴を解説します。

背面放熱

背面放熱は、冷蔵庫の後ろに放熱する機能が搭載されている状態です。

冷蔵庫の後ろに隙間を設ける必要があり、従来のモデルによく見られるケースです。

後ろに隙間を開けておかなくてはいけないので、設置スペースによっては、冷蔵庫が飛び出た状態になる場合もあります。

側面放熱

側面放熱は、冷蔵庫の左右に放熱する機能がついている状態です。

冷蔵庫の両側に隙間をつくる必要があり、収納庫を使用したり掃除用具などを収納したりして、デッドスペースを収納スペースとして活用できます。

ただし、リメイクシールなどで側面全体を覆ってしまうと、放熱機能が十分に発揮されずに冷却効果が低下する可能性があります。

上部放熱

上部放熱は、冷蔵庫の上の部分に放熱する機能が備わっている状態です。

冷蔵庫の背面や側面に放熱部分がなく上部のみに放熱機能がついている場合は、壁にくっつけて設置できるので、特に設置スペースが限られている場合におすすめです。

ただし、冷蔵庫の上で電子レンジなどを置くことができないので、冷蔵庫の上とは別に家電などを設置する場所をつくる必要があります。

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