エアコンの寿命のサインは、冷暖房の効きが悪くなっている、異音や異臭がするなどが挙げられます。
本記事では、エアコンの故障する可能性があるサイン、修理すべきか買い換えるべきかの判断基準、修理にかかる費用の目安をご紹介します。
そのほか、エアコンの寿命を延ばすためのポイントもお伝えするので、これからエアコンの買い替えを検討している方はぜひ参考にしてください。
エアコンの寿命はどれくらい?
エアコンの寿命は、メーカーやモデル、使用状況によって年数が異なるものの、一般的に10年ほどといわれています。
2020年のダイキンが行ったアンケートによると、実際にエアコンを買い替えたときの使用年数は7年~10年以内と答えた方がもっとも多く、次に10年~13年以内と答えた方が多いです。
なお、定期的に掃除したり適切な温度設定にしたりすることで、15年以上使い続けられたケースもあります。
エアコンの寿命のサインとは?
ここでは、エアコンの寿命のサインを6つご紹介します。
エアコンの効きが悪くなる
エアコンを使い続けると、冷暖房の効きが悪くなるケースがあります。
エアコンの内部を掃除しても改善されない場合は、経年劣化によるサインである可能性が高いです。
修理に出せば症状が一時的に改善される場合がありますが、長期間の使用は難しいでしょう。
また、冷暖房の効きが悪くなった場合は、配管から冷媒ガスが漏れているか確認してみてください。
変な音がする
エアコンを運転すると変な音がする場合は、送風ファンやコンプレッサーが故障している可能性が高いです。
フィルターの掃除で改善される場合がありますが、原因がフィルターの目詰まり以外であるときは、修理や買い替えを検討するといいでしょう。
電源を入れると臭う
エアコンの電源を入れると臭う場合は、熱交換器などに生活臭が付着していたり、カビが発生していたりする可能性があります。
フィルターよりも奥の部分に臭いの原因が付着しているときは、自分で掃除せずに業者にクリーニングを依頼するのがおすすめです。
クリーニングしても臭いが改善されない場合は、買い替えを検討するといいでしょう。
エアコンの本体から水が漏れる
エアコンの吹き出し口から水が漏れている場合は、ドレンホースやフィルターに異常が見られるケースがあります。
ドレンホースが詰まっていると、冷房を使ったときに発生する結露を屋外に出せず、エアコンの吹き出し口や本体から水が垂れる場合があります。
この場合は、ドレンホースを修理したり、フィルターを掃除したりしてみてください。
ブレーカーが落ちる
エアコンの電源を入れるたびにブレーカーが落ちる場合は、エアコン自体の故障や漏電が原因である可能性があります。
この場合は、専門の業者にチェックしてもらいましょう。
重要な部品が故障していると、買い替えるよりも修理にかかる費用のほうが高くなる傾向にあります。
リモコンが使えなくなる
エアコンのリモコンが使えなくなったとき、リモコンの電池切れや故障のほか、エアコン本体が故障している可能性もあるでしょう。
リモコンの電池を取り替えてみて、改善されなければリモコンの買い替えやエアコンの修理・買い替えを検討してください。
エアコンの修理と買い替えの判断する時の目安
ここでは、エアコンを修理すべきか買い替えるべきか、判断する時の目安を3つのケースに分けてご紹介します。
製造終了から10年経っている場合は買い替える
製造終了から10年経っていると、修理のときに使える部品の保有期間が過ぎている可能性が高いため、修理に対応できないケースがあります。
保証期間も過ぎているケースがほとんどなので、新しいエアコンに買い換えるのがおすすめです。
メーカーの保証期間内である場合は修理する
メーカーの保証期間を過ぎていない場合は、エアコンの修理を無料、または低価格で行ってもらえる可能性があるため、修理するほうがコストを抑えられます。
一般的な保証期間は、エアコン本体が1年間、冷媒が5年間です。
家電量販店などのアフターサポートが手厚い店舗で購入すると、保証期間を延長してもらえるサービスが利用できるので、長期間の利用を検討している方におすすめです。
水漏れしている場合は買い替えた方がお得なケースがある
エアコン本体や吹き出し口から水が垂れているときは、新しいものに買い替えたほうがお得である場合があります。
水漏れを修理する場合の費用は、10万円以上かかるケースがあります。
また、新品のエアコンに買い替えることで省エネ性能が向上して節電効果が期待でき、初期費用がかかるもののランニングコストの削減にもつながるでしょう。
エアコンの修理にかかる費用の目安
エアコンを修理する際にかかる費用は、修理内容によって異なります。
たとえば、エアコンの電源が入らなかったりすぐ停止したりする場合は25,000円〜52,000円ほど、冷暖房の効きが悪い場合は16,000円〜190,000円ほどが目安です。
そのほか、室外機が機能しない場合は、32,000円〜190,000円ほどかかります。
フィルター掃除機能が動作しないときの修理費用は、44,000円〜66,000円ほどが目安です。
ルーバーが動作しない場合は、17,000円〜42,000円ほどの修理費用がかかります。
また、エアコンの適用畳数や製造年数によって、費用が変動する場合もあるので把握しておきましょう。
エアコンの寿命を延ばすコツ
ここではエアコンの寿命を延ばすコツを6つご紹介します。
フィルターを掃除する
フィルターにホコリや汚れがたまった状態で使い続けると、エアコンに負荷がかかってしまい、運転効率が下がり寿命を縮める恐れがあります。
そのため、夏や冬などのエアコンを頻繁に使用する時期は、フィルターを定期的に掃除することが大切です。
また。フィルターが常にきれいな状態だと、運転効率を保てるので、エアコンの効きが悪くなるのを防げて節電にもつながるでしょう。
エアコンの内部を掃除する
熱交換器や吹き出し口周辺などのエアコン内部は、掃除してきれいに保つことで、故障につながる原因をなくせる可能性があります。
ただし、エアコンの奥のほうを修理しようとすると、かえって故障につながってしまうケースがあるので、エアコンの販売店や業者にクリーニングを依頼するのもおすすめです。
室外機を掃除する
エアコン自体だけではなく、室外機も掃除することが大切です。
室外機には、枯葉やホコリ、砂、虫などが入りやすいので、最低でも1年に1回〜2回は掃除するといいでしょう。
エアコン内部の掃除と同じように、室外機も細かい部分まで掃除しようとすると故障につながる恐れがあるので、手の届く範囲内を掃除することがポイントです。
過度な設定温度を避ける
エアコンの設定温度が室内温度と差が大きい場合は、設定温度にするまでフル稼働するので、エアコンに大きな負担がかかってしまいます。
そのため、過度な温度設定を避けて、適切な温度を設定することが大切です。
また、適切な温度設定は、電気代の節約効果も期待できます。
長時間使わないまま放置しない
エアコンを長期間使わない場合、内部にホコリや汚れがたまっている恐れがあるので、つけたときに大きな負担がかかってしまいます。
冷暖房の効きも悪くなるので、定期的な掃除を行いながら、テスト運転してみることがおすすめです。
室外機を適切な場所に設置する
スムーズに空気を循環させるためにも、室外機の周りに障害物を置かないようにしましょう。
室外機の周りにものを置くと、風の通りが悪くなるので、エアコン本体への負担も大きくなってしまいます。
また、直射日光を避けるために、すだれなどを設置して日陰をつくることで、結果的にエアコンの寿命が延びる可能性があります。
エアコンを買い替える時のチェックポイント
ここでは、エアコンの買い替え時に確認しておくべきポイントを4つご紹介します。
部屋の広さに適しているか
エアコンを選ぶ際、◯畳~◯畳と記載されている適用畳数を確認して、エアコンを使用する部屋の広さに適しているか確認しましょう。
◯畳~◯畳の前に記載されている畳数は木造、後に記載されている畳数は鉄筋造の場合を想定しています。
そのため、部屋の広さと合わせて建物の構造も確認しておくといいでしょう。
冷暖房の能力が高いか
エアコンを新しく買い替える場合は、◯kW〜◯kWと記載されている定格出力を確認して、冷暖房の能力が高いか確認することがポイントです。
定格出力の最低数値が低い場合は、風力やモードなどを細かく設定できるものが多いです。
一方で定格出力の最高数値が高い場合は、設定温度になるまでのスピードが早く、パワーがとても強いといえるでしょう。
省エネ機能が備わっているか
エアコンの節電効果を高めたい場合は、省エネ機能が備わっているものがおすすめです。
省エネ機能があるエアコンを選ぶ際、人の居場所や体感温度などを感知して、自動で運転を停止したり適切な温度に設定したりするモードを搭載したものが適しています。
そのほか、省エネ基準の達成率を確認して、数値が大きいものを選ぶこともポイントです。
その他の便利機能が備わっているか
機能性を重視してエアコンを選ぶときは、空気清浄機能やフィルター掃除機能などのそのほかの便利機能が備わっているものを選ぶといいでしょう。
たとえば、空気清浄機能が備わっているエアコンは、運転しながら部屋の空気中の汚れをキャッチして、きれいな空気を送ることができます。
フィルター掃除機能は、フィルターに付着した汚れやホコリなどを自動で掃除するので、掃除の手間を省きながらエアコンの寿命を延ばすことにもつながります。
そのほか、さまざまな便利機能が備わっている最新エアコンがあるので、エアコン選びの参考にぜひ以下の記事をご覧ください。